2012年3月14日水曜日

スウェーデンの持続可能なまちづくりメモ

半年以上前に書いている途中のもので非公開になっていた記事、
非公開にしている必要もないので公開しました




ナチュラル・ステップ
1989年 Karl=Henrik robert博士が科学を基盤にして創設した国際的NGO

四つのシステム条件

  1. 自然の中で地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない
  2. 自然の中で人間社会が作り出した物質の濃度が増え続けない
  3. 自然が物理的な方法で劣化しない
  4. 人々が自らの基本的ニーズを満たそうとする行動を妨げる状況を作り出してはならない
Manfred max-neef
発展途上国の開発、とくに南米の貧困問題を取り上げている経済学者

ABCD戦略=バックキャスティング
A:awareness 
四つのシステム条件とそれをstep by stepで満たすということ。
B:baseline mapping 
持続可能性の観点から現在の事業で問題になる点を分析してすべてをリストアップする
C:clear vision
解決策とビジョンをつくる。
D:down to action
Cのリストから優先順位を決め、変革の為の具体的なプログラムを実施していく。

ローカル・アジェンダ21
一番大切な要素=ボトムアップ
持続可能な社会を築くために社会の構成員が参画することを要求している

1999年 国会において宣言
「一世代で、今ある大きな環境問題を解決して次世代にわたす」

goran persson
首相。ビジョン「grona folkhemmet(グリーンな国民の家)

森のムッレ
幼児向け環境教育

Torbjorn lahti
コミューンの意識変革

マルハナバチの話
オーバートーネオがスウェーデン初のエココミューンになると宣言した時、誰もが北の過疎化の進むコミューンでそれが成功するはずないと思っていた。
しかし環境を基点に地域発展に成功した。
身体の大きさに比べて羽根が非常に小さいがゆえに、科学者から物理的に絶対飛べない構造をしているといわれているが、蜂はそんなことを知らずに飛んでいる。

ゼロエミッション
自然の循環法則に似せて経済循環の仕組みをつくろうというもので、
産業代謝理論を基礎にしている。

環境民主主義
民主主義と言えば、日本では多数決による決定と理解されがちである。
スウェーデンででは「民主主義は弱者のためにある」

A swamp yankee planning
アメリカ。ボトムアップの都市計画をしているニューイングランドのネットワーク

環境自治体会議
63の自治体が加盟中

アジェンダ21=町おこし、村おこし
相違点

  • 行政面において一番大きな違いは地方分権の進み具合(児童福祉、高齢者福祉、学校、余暇、エネルギー、廃棄物、上下水道、等市民にとって身近なことはすべてコミューンの管轄)
  • ボトムアップの民主的プロセス(民主主義を成功させる方法として、1:学校教育においてしっかりとした批判力を養い、民主主義を理解した人間を形成すること、2:民主的な選挙制度があること、3:政策決定のプロセスを透明にして情報公開をし、情報が常に住民と共有されること)
  • 農業と林業の自立(バイオマスエネルギーがスウェーデンの将来の持続可能なエネルギーを構築するうえで注目され期待されている。日本にはバイオマスの資源が豊富
  • 国にビジョンと戦略があり、バックキャスティングをしている(スウェーデンは持続可能な社会になったときの姿を描き、そこに到達するための施策と誘導政策を考え続けている
  • プロかジェネラリストか(スウェーデンの行政においては、その部署ごとにその分野の専門家(研究者ではない)を配置している。

SeKom
エココミューンの全国組織

CHP:Combined heat and powerplant
切りくず、おがくず、樹皮のパルプ、枝などのバイオマス燃料のみで稼働する最先端のコージェネ

ウンデンステーンホイスデン
コーハウジング
敷地端にある専用駐車場
太陽光エネルギーを最大限に活用するため南向き
北側には森。冬の寒さを和らげる。
4月ー9月は太陽光パネルで温水と熱を供給
冬は木質ペレットを燃料にする地域暖房供給システム
グループごとに太陽熱とバイオマスで温められた温水タンクが設置
建材は有害物質や化学物質を含まないもの
製造や輸送において化石燃料を試用していない
断熱材は古新聞から作られたセルロース
ペンキは卵を材料としたもの
木材壁には砒素を含まないもの
道路、駐車場には化石燃料を使って製造されたコンクリやアスファルトではなく砂利を利用

木質ペレットとソーラーコレクター(太陽集熱器)を使ったセントラルヒーティング

Bygd(ビュグド)

Brandmastaren
安価な木材の薄板を何層かに重ねて厚く暖房効果の高い床と屋根
解体時にリサイクルしやすいよう、接着剤ではなくボルトと釘
発砲ガラスとセルロースの断熱材
接合部の接着や断熱のためには、ココナッツの繊維
窓は3重ガラス
食料貯蔵庫には地下室からの冷たい空気がはいる
雨水は水やりに

インターフェース社
多国籍展開にも関わらず全社でゴミをゼロにするという目標を掲げ邁進

ライトパイプ
照明導管を通して光りを届ける

グリーンゾーン
スウェーデン北部 ウメオコミューン

ソンガセービー
ホテル

クロムではなくベジタブルオイルで処理した革

ボーレビィン製革所
トウヒの樹皮と水を混ぜたものを使って牛皮革をなめす
1920年に化学物質が普及し始めるまで工芸家達が用いていた伝統的方法
従来の化学薬品でなめされた革の靴より最低20年はもつ

ナチュールヴェルメ社
地熱を使った家庭用ヒートポンプ販売。約7,000ドル

クバナープ建造物保護センター
未来の発展に向けて忘れられた過去を探そう(温故知新)

オーブレビュグド
コミューン

2012年3月4日日曜日

想いの連鎖


(福島在住の方の声を聞いて浮かんだアイディアを実現するために、
核となる方へ以下のような打診メールを送りました)


京都で行われた「障害者と原発」というシンポへ行ってきました。
福島にある「福祉のまちづくりの会」代表鈴木絹江さんは
「フクシマに何ができるか、具体的に考えて下さい」
というようなことを講演の締めの一部として話されました。

「沖縄在住の方が野菜を共同購入し、送り続けてくれている」
というお話を聞いた時、
自分は自身の食べる野菜に「大地を守る会」のものを選んだりしておいて、
現地の人に「何が必要ですか?」と聞くこともなく、
また周囲の人と何ができるかを真剣に考えることもせず、
必要な人のところへ必要なものを分けるということをしていないと気付きました。

震災からほぼ一年、自分はデモや署名、少額の募金をしたくらいで直接的、具体的には何もしてこなかったのではないか?
このことを一緒に参加したIさんに話すと、
「有機無農薬栽培を行なっているNさんの野菜を送ってもらえないかな?」
と返事がきました。

絹江さんに「今必要なものはなんですか?」と聞くと、
「野菜と、いただけるなら募金」と返答がありました。
それで、Nさんの有機無農薬野菜を仲間で買い取り福島へ送るシステムはできないだろうか?と考えました。

大まかにIさんと決めた案は以下の通りです。

・Nさんに栽培から発送(月1回)までをお願いする
・栽培にかかる費用、送料等は仲間の有志がNさんに支払う
・長い支援になると思うので、双方無理のない範囲で続ける

例えば、
Nさんと送料込み5千円以内で出来る支援を結んだとします。
最小でもIさんとぼくが折半でNさんに支払うので、
Nさんに金銭的負担がかかることはありません。
有志が増えれば一人分の負担は軽減されます。

毎月発送できるかどうかは収穫量にもよるかとは思いますが、
Nさんの野菜を提供可能な範囲内で福島へ送って頂けないでしょうか?

ちなみに次の段階としては次のようなことを予定しています
・有志を募る
・プロジェクト名を参加型で決める(事務所にチラシを設置)
(ex.ハチドリ便、月のかけはし。等々皆にも案を出してもらう)

Nさんの野菜はF1ではなく自然のままなので大変喜ばれると思います。


*
以上のようなメールを京都から帰宅して夜中に送信し、
朝、Nさんから快諾の返事を早速頂けました。

後程Nさんからの詳細は届くそうです。
収穫量や費用等、考え始めると厳しいところも出てくるかとは思いますが、
有志もすでに一人見つかったので、四人で話し合いながら実現を目指したいです。

新しい有志のHさんから、
「あの辺りは空家も多いので、福島の農家の方で移住を希望される方に提供できないだろうか?」
との提案もでてきました。
想いを有する人の繋がりができていくようで嬉しいです。

そのシンポでは嬉しい出会いもありました。
講演の話者の一人である槌田さん(http://www.futoko.org/special/special-06/page0922-258.html)のお話しされている姿、言葉を聞いていると、
まるで故松井浄蓮師を彷彿とさせ、
講演後にそれを伝えるとやはり浄蓮師を慕う方でした。
槌田さんはぼくと違って40年以上も土に根ざした生活を実践されているお方です。
近々その方に手紙(名刺にEメールは記載されてありません)を書こうと思います。

ブログを新設しました

多くの人と会い、話しを聞くことをしていると、
素敵な人は一様に謙虚で言葉が綺麗でした。
真似をするように書いた日記が不思議と心地良かったので、
これからは誰に宛てて書くわけでもないブログで続けていきたいと思います。