2013年1月26日土曜日

肖像写真


本当に素晴らしい遺影となりました。

結婚式の翌日に偶然とうまれた作品。
晩年の父がそこに居ます。
撮ってくださったマスノマサヒロさんには感謝してもしきれません。

形ばかりを追い、父に背を向けお金の話しばかりの葬儀に心底嫌気がさしている中、
通夜、葬儀に多くの地元の人が来てくださったことで、
その想いのおかげで儀式たるものとして昇華することができました。
「故人を送りたいから集まる」葬儀の儀式として一番重要で、太古から変わらずある人間の想いではないでしょうか。消費される商品としての「お葬式」に血が通った瞬間でした。

人の作り出したものに翻弄され、
人がうみだすものに救われる。

酸素マスクをしていたので会話は出来ませんが、息を引き取るその直前まで問いかけへの反応がありました。
2度しゃくり、自分の手の中で息を引き取った瞬間を見届け、
医療機器を全て外し自らの手で父の身体を綺麗に拭きとる。
父の死をじっくり見つめることができたのは、病院から出るまでの間だけでした。

長い間お疲れ様でした。
育ててくださりありがとうございました。

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