2012年10月6日土曜日

土に還す

台風は過ぎ去り、父親の通院日も終え、曇り空でちょうど良い日に土壁を落とす時間が出来ました。
朝、仕事場周りのご近所さんに挨拶。一軒は留守でしたが残り二軒の方からは「怪我しんように気をつけてしいや」と優しい言葉をいただき気持ちよく作業開始。

脚立と木製ハンマーを持って場所に行ってみると、草むらと雨樋。
これではやりにくいと思いまずは草むしり。


気をとり直して開始。
建物の重心が心配なのでお隣さんに隣接している側から落とし始めました。
上からボンボンと。
埃があまりたたないようにと、窓を残し外側から内側へ落とすように行ったのですが、
外側の土はそのまま崩れ落ちどうしてもある程度の土埃が舞いました。
そうこうしていると、妻が手伝いにきてくれました。
絵の締め切りに追われつつ、家事やら介護やらと多用の中ありがとう。
ぼくは絵の手伝いは出来ないので、解体とロケットマスヒーター作りをしなければと思っているのですが、助けてもらってばかりです。
途中からシートをかけて作業。土埃の舞う量が軽減されました。
叩くと出てくる竹と縄。

さらに姉の旦那さんが手伝いに来てくれ、おかげで作業がはかどりました。
一人で薄暗い中埃まみれになって地味な作業を続けていると、
「この先に何があるのだろう」と考えてしまうのですが、
手伝ってくれる人への気遣いをしていると余計なことを考えなくて済むし、より頑張ろうとなります。
ここが、

こんな感じに

やってる最中はわからないけれど、こうやって画像に残しておくと
「あ、何もやってないようでちゃんとやってたんだな。仕事してたんだな」
とわかり易いなあ。


落ちた壁土は土嚢に詰め、屋内へ。
お隣さんの塀や玄関が土埃で汚れてしまったので、それを掃き掃除して作業終了の報告を済ませ完了です。

特に理由も無くやってきて手伝ってくれた上にお神酒まで用意してくれた義兄に感謝です。
せっかくの休日にもかかわらず「そんなん気にせんでええ」と、埃まみれの作業をしてくれました。ほんとにありがたい。

すれ違うご近所の方にご迷惑おかけしていますと言うと
「お互い様。片付け大変やね」と優しい言葉をいただけます。
気持ちが楽になり、心地良い疲れに変わります。

仕事場はドンドンと木槌で叩いても、どっしりと立ち作業を見守ってくれていました。
あぁ、やっと土に還せるんだなぁという思いで木槌を振るう一日でした。